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エコニュースVol.255

2014年09月01日

<海環境シリーズ Part11>

人の目線から鳥の目線で

株式会社エコニクス 環境企画部
事業企画チーム 武田 史絵

 私たちが行っている環境調査の多くでは、調査員が現地へ赴き、自分の目で見たことを記録したり、観測機器を使って様々な計測をしたり、試料を採取して各種の分析を行います。人の目で見たことを記録する目視観察にはいくつかの方法がありますが、なにせ人の目で行いますので、広い範囲の観察を行おうとすると、その分、時間も労力もかかってしまいます。さらに場合によっては、障害物等があって調査ポイントまで人が接近・到達できないということも出てきます。そんな時、高い所にでも登って、一度に全体を見渡せたらいいな!と思ったことはないでしょうか?


 こういった鳥瞰データを取得するためには航空機による撮影(空中撮影)が代表的ですが、費用が高いことが課題となります。ただ小型のラジコンヘリを使うことで低コストでの撮影が可能となり、より早く撮影結果を確認することもできます。


 空中撮影により得られる画像は、土木工事の現況把握や構造物の維持管理・補修等に役立てることができるほか、陸上では植生、海上では藻場や養殖場の現況把握に役立てることができます。特に、人が行きつくことができないために観察できなかった箇所の映像情報を得ることや、定期的な空中撮影を行うことで、空間的な環境変化のみならず長期的な環境変化の把握に役立つと考えられます。


 弊社ではラジコンヘリを用いた空中撮影による、陸上や海上の情報収集と解析を行っておりますので、お気軽にご相談ください。

 

  
ラジコンヘリによる撮影画像(神恵内村赤石地区にて、平成25年10月23日撮影)
海中に設置されている礁を撮影しました。礁上に海藻(褐藻類)が着生している状況がわかります。
詳しい種の把握には、定量的なデータとの対応付けを行います。

【参考資料】
日野博幸・三田友規・森信人・重松孝昌(2008):小型ヘリを活用した低コスト空撮モニタリングー沿岸域での事例紹介―, 2008年度度環境アセスメント学会第7回要旨.

 

 

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