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エコニュースVol.126

2003年12月01日

環境問題シリーズ Part4

生き物の生と死

株式会社エコニクス
 環境技術部 陸域環境グループ 一北(いちきた) 民郎

 昨今、自然の中でのびのびと遊ぶということ自体がイベントとなっている子供達も少なくないと思いますが、その一方で、以前に比べ様々な自然風景や野生動物の映像などは、多くのメディアによって提供されています。しかしながら、生き物の生死という現実は意外と認識が薄いのではないかと思います。

 皆さんも自分の飼っていたペットの死に直面したことがあるかと思います。その際は、どのような気持ちになったのでしょうか。

 その死に対する感じ方も、その生き物、死因によって全く違うものになるでしょう。例えば、自分のかわいがっていたペットが死んでしまうことは、子供だけでなく老若男女問わず、大きなショックを受けると思います。

 一方、小さな虫を自ら殺してしまった場合はどうでしょう。このことは小さい子供にはショックなのかもしれません。しかし、このショックはある意味ターニングポイントとなり、こうしたらこの虫は死んで動かなくなってしまう、こうすれば死んでしまうのかということを感じるのではないでしょうか。更に、ヘビがカエルを飲み込んでいるところを見てしまったらどうでしょう。これも相当なショックを受けることは間違いないでしょう。

 しかし、生き物が生き物を食べて生きていく現実は、ミクロの世界では私達のごく身近なところで常に行われています。

 これら生き物の生と死、食う、食われるがあり、生物の相互関係も成り立っています。

 また、この相互関係があるからこそ、生物のはかなさ、強さ、荘厳さを感じるのではないでしょうか?生物へのある一面のみの偏った見方ではなく、生き物は常に「生と死」に直面して存在していることへの認識が重要で、その1つ1つの生と死が関わり合い、生態系が維持されていることも忘れてはならないと思います。

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