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エコニュースVol.311

2019年05月01日

井戸水水質検査

株式会社エコニクス 環境事業部
生活環境チーム 宮下 幸

 

 昨年の北海道胆振東部地震の際は、停電のほか断水も経験し、「普段通り過ごせる生活のありがたさ」「蛇口をひねるだけで水が出るありがたさ」を再認識しました。

 厚生労働省によると、平成30年3月31日現在における北海道の人口当たり水道普及率は、98.0%となっています。当時の北海道の人口が約531万人ですので、約11万人程度の人たちが水道水以外の生活用水で生活していることになります。

 

 水道水以外の生活用水の一つに井戸水があります。井戸水だけで生活用水を賄っているご家庭や、洗車や庭の水まきのみに使用しているご家庭もあるかと思います。

 井戸水のメリットは、「一年を通じて水温が一定」である他、「断水している時でも利用できる」「水道代の節約になる」ことがあげられます。また、深さが30メートルを超える深井戸ですと、被圧帯水層からの取水となることから、地上の影響も少なく、ミネラル分を豊富に含んでいます。

 しかし、ポンプや配管、消毒施設などのイニシャルコストがかかり、停電時には使用できないなどのデメリットもありますので、井戸水をご検討中の方は十分に注意してください。

 

 弊社は、その井戸水が飲用に適するかどうかの水質検査を行っております。飲用に適するかを判定するためには、ご家庭用であっても以下の項目を最低でも年に1回は検査し、規準値に適合するか確認していただくと安全です。

 実際の検査項目については、周辺地域の状況を踏まえ重金属類や消毒副生成物も検査した方がより安全です。保健所等にご確認頂いたうえで、弊社に「井戸水の水質検査」をご用命ください。

 

 

ⅰ被圧帯水層:地下水を帯びている地層を帯水層といい、地下水面を有する不圧帯水層と、加圧層に挟まれた被圧帯水層に分けられます。不圧帯水層から一定量の地下水を揚水すると、地下水貯留量の減少分だけ地下水面が低下します。これに対して、同じ量の地下水を被圧帯水層から揚水すると、その帯水層の井戸は不圧帯水層の場合よりもはるかに大きな水位低下を示します。

ⅱ消毒副生成物: 水道水を製造する過程において、消毒は欠かせないものです。塩素消毒やオゾン処理をすることにより、消毒、脱臭効果などのメリットがありますが、デメリットとして新たな物質が生成してしまうことがあります。これらの物質は消毒副生成物と呼ばれています。消毒副生成物には人の健康上有害なものがあり、基準値や目標値が設定されています。

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