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エコニュースVol.163

2007年01月01日

新年企画2007

新年挨拶(亥)

 道内経済は依然厳しい現状が続いており、昨今では自立する北海道が問われています。エコニクスは健全環境への水先案内人『環境ナビゲーション企業』として 人財育成を最優先に推し進め、益々複雑化する社会要求に素早くお応えできるよう技術の向上と経営力の強化に力を注ぎ、常に先を見据える企業として邁進して まいります。
本年も環境を軸として食物連鎖、廃棄物、バイオマスの有効利用等『循環』をキーワードに皆様のお役に立って行きたいと考えております。
厳しい時代ではありますが、皆様にとりましてより良い年でありますようご祈念申し上げ、新年のご挨拶とさせていただきます。

株式会社エコニクス
 代表取締役社長 伊藤 聡

 

 本年の干支は亥(イノシシ)でありますが、その分布は北アフリカの一部からユーラシアと広く、日本に生息するのは亜種のものとなります。何せ雪にめっぽう弱く、1冬当たり30cm以上の積雪日数が70日を越えるところには生息できないことから(足が短いため積雪での生活は厳しいからと言われています)、北海道の人にはあまり馴染みがありません。

 そして今でも狩猟獣として扱いをうけ、その良質な肉として人々に「牡丹肉」などと称され重宝されています。また山間部などでは「山鯨(やまくじら)」とも言われていたそうです。

 近年は、北海道におけるエゾシカと同様に、人里にも数多く出現し、農林業被害(食害、踏みつけ、掘り起こし)や時には人への危害を及ぼす害獣として扱われています。

 イノシシは雑食ということで様々なものを食べますが、基本的には草食なのです。なので手頃に手に入れることできる農作物へと行きたくなるのも判るような気がします。また、近年は家庭ゴミを荒らすこともあるようですが、それだけ人の生活圏に近い所に生息しているということなのでしょう。それも本来はイノシシの生息域を農地化したり宅地化したのが発端でもあります。

 本来は昼行性の動物で、しかももの凄く寝坊な動物だそうです。現在は人間活動の時間を避けるために夜間行動しているそうなのですが、本当は日が高くなるまで寝て、日中も活動の合間によく昼寝をするらしく、夏の暑い日にはよく水浴び砂浴び(泥浴び)などをするそうです。成獣は厳つい顔をしてちょっと強面ですが、ものすごくゆったりとした生き物なのかもしれません。

 このように人々から嫌われているイノシシですが、その生息環境を追い詰めているのも人間であり、イノシシによる被害は実はそれらの報いなのかもしれません。北海道におけるエゾシカやヒグマと共通している気もします。皆様もこれを機会に、年初めに人間(活動)と野生生物の共生といったことを今一度考えてみては如何でしょうか。

Econews編集 
環境事業部 環境事業グループ 小山 康吉

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