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エコニュースVol.014

1994年08月01日

河川環境シリーズ Part2・水草生態系 北海道の淡水魚と生息環境 その1

「暑い夏 一緒に泳ぎませんか?」by川魚

株式会社エコニクス
 環境部 陸域環境グループ 藤田 和夫

 北海道には現在、遡河性及び汽水性も含め約60種の淡水魚類が確認されています。

 これら、河川内に生息する魚類は前号の河川形態のところでも述べましたように、流れの変化のある上、中流域に生息するもの、流れの緩やかな下流域に生息するものなど魚種によって様々な生息域を持っています。

 また、生活空間の利用の方法から分類すると、河床に定着して生活する底生性魚類(ハナカジカ、フクドジョウ、ウキゴリ、ヌマガレイ等)、河床に定着せず中層で生活する遊泳性魚類(オショロコマ、アメマス、サクラマス、ウグイ等)の2つのタイプに分けられます。

 そこで、川の中の魚の行動を覗いてみますと、渕の中でをとりながらたえまなく泳ぎ回るもの、流れの中で定位してを待っているもの、小さいものを追い払おうとしているものなど、一つの渕の中でいろいろなドラマが展開されているのを見ることができます。
小宮山(1980)は、遊泳性魚類を例に生活空間の利用方法を図のように区分しています。

このように河川に生息する魚類は多様な生活空間を持ち、滝などの非生息空間を除き多様な空間を生息の場として広く利用している事が分かります。

 

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