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エコニュースVol.025

1995年07月01日

養殖シリーズ Part1・養殖の概略

北海道養殖のABC

株式会社エコニクス
 常務取締役 佐々木 達

 日本における水産資源の供給は約1000万トンを維持してきました。その大部分は沖合いの、イワシ、スケトウダラなど多獲性魚種によって占められており、沿岸での漁獲量はほぼ横這いを示しています。海の生産力には限度があり、沖合域で大きく、沿岸域では小さい。また海域の収容力は決まっており、自然の生態系から考えた場合、沿岸域で生産力を増大させるには限界があります。

 一方、200海里体制での遠洋資源の確保の難しさ、および多獲性魚種の資源量の不安定さからみて、今後、沿岸域での資源増大および資源の安定供給を目指すためには、海面養殖の充実が望まれます。では、北海道において沿岸域で海面養殖を行う場合、どのような条件が必要でしょうか。そのためには、まず、北海道周辺海域の海域特徴を考えてみます。

 北海道の海域特徴としては、
① 比較的広い陸棚が分布しているが、海岸線が単調で養殖に適した内湾が少ないこと
② 日本海、太平洋、オホーツク海という3つの性質の異なる海に囲まれており、夏季と冬季の水温の格差が大きいこと
③ 日本海では、冬季に北西の季節風が激しいこと
④ 赤潮の発生などが少なく、比較的清浄な海域であること

などが挙げられ、この特徴をうまく使った養殖が望まれます。では、どのような種類を養殖したらよいか、魚種について検討します。北海道には約700種類に及ぶ魚種が生息しています。この中には、イワシ、ブリ、マグロなど季節的に南方から索のため回遊してくる種も含まれ、かなりバラエティーに富んだ魚種相を呈しています。

養殖対象生物としての一般的適性条件は、
① 需要が多く単価が高いこと
② 移動性が少なく、飼育しやすいこと
③ 養殖地の自然条件に合っており、生長がよく養殖サイクルが短いこと
④ 生産コストが安いこと
⑤ 他地域との競合が少ないか、あるいは競合しても経営的に成り立つこと
⑥ 種苗生産技術が確立しているか、もしくは近い将来において確立の可能性が高いこと、あるいは天然からの種苗採集が容易であること
⑦ 養殖技術が生物面からも施設面からも確立しているか、近い将来において確立の可能性が大きいこと、あるいは近縁種で確立あるいは可能性が高いこと

などです。これらの条件を北海道に生息している魚種に当てはめてみると、対象魚種として、サケ・マス類、タラ類、ソイ・メバル類、ヒラメ・カレイ類が考えられます。

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