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エコニュースVol.053

1997年11月01日

人工構造物シリーズ Part2・生物に配慮した海洋人工構造物その2

多様化する人工礁

株式会社エコニクス
 参与 駒木 成

 港湾・漁港の防波堤や護岸構造物は、人工礁(人工魚礁・増養殖場造成礁)と大なり小なり類似するので、それらの構造物と周辺海域の生物との関わりについて、関心が持たれるようになってきました。特に、海洋構造物に係わる研究分野での調査研究が深まり、構造物設置に伴う生物資源の持続や創出について多くの知見が得られてきました。例えば、日本海沿岸域でのハタハタ産卵礁やコンブ礁として好適な場となるような構造物が研究されています(谷野賢二、1995)。

 一方、日光・栄養塩で生産される植物量は、季節と緯経度で変わる海況に影響されるので、その好適環境の範囲には限界があります。そこで、日光が到達しないために周年豊かな栄養塩を含んでいる深層水に注目されてきました。

 ところで、今から12年前に道水産部が民間コンサルタントに委託した「日本海を豊かにする対策」調査研究(昭和61年4月)は、海洋栄養改善・環境制御についての机上プランを1年間で練り上げたもので、次のような三つの手法開発、・水産加工場排水からの栄養塩供給概念(対象域沿岸)、・深層水機械汲揚げ方式の概念設計(対象域沿岸)、・台形ピラミット型の海底山脈や長短衝立構造体組合せ型の海底整流(対象域沖合)が提案され、今後解決すべき7つの課題として、設計に必要な生物と非生物環境条件の把握、混合拡散に関するシミュレーション、大水深での施工技術の開発、海洋における生物生産過程の把握、実験プラント建設その他光ファイバー利用などの手法開発、法規制との整合性や無公害化が示されました。その後、昭和62年には、大成町で深層水汲揚げの実証実験を道が民間委託で進め、深層水利用による生物生産技術の研究開発の必要性を指摘しています(株式会社新潟鉄工所、昭和63年3月)。

なお、今シリーズの筆者は、平成10年8月20日に他界しました。関係者の方々には、生前、公私にわたり多大のご高誼を賜りまして、誠にありがとうございました。

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