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エコニュースVol.201

2010年03月01日

<海の生物シリーズ Part17・魚類 その3>

身にならないニシンのはなし

株式会社エコニクス
技術顧問 佐々木 達


北海道水産業改良普及職員協議会HP 北海道の漁業図鑑より


今回のエコニュースは、ニシンにまつわる雑学についてお話したいと思います。
 まず、ニシンの語源ですがさまざまな説があります。身を裂いて(二つにして)食用とすることから「二身」とする説が有力です。そのほかに、ニシンは多くの卵を抱卵することから「妊娠」とする説、アイヌ語でニシンを「ヌーシイ」といったことから変化して「ニシン」となってとも言われています。
 ニシンは食料としてばかりではなく、粕(肥料)として全国的に用いられていました。江戸時後期には、阿波では藍の栽培にニシン粕を用いたことにより、収穫量が飛躍に向上し、特産品となったことが上げられます。
 このようなニシンですので、鰊は俳句の春の季語となっています。そこで一句。

唐太の天(あめ)で 垂れたり 鰊群来(くき)  山口 誓子
妻も吾も みちのくびとや 鰊食ふ  山口 青邨

 ニシンは、日本ばかりでなく北大西洋で獲れる最も一般的な魚で、イギリス、オランダなどのヨーロッパ北部で多く消費されおり、ヨーロッパでは古くから「アムステルダムの町は、ニシンの骨の上に建っている」と言われています。
 植民地獲得戦争に遅れをとったオランダが、ニシンによる富により、世界で初めての株式会社である東インド会社を設立(1602年)し、アジアへ進出し莫大な富を築き、日本へも影響を及ぼし、鎖国から世界への窓を開く結果をもたらしました。
 また、オランダでは初物のニシンを漁場から本国まで競争して運んでいました。この船がヨットでヨットレースの始まりといわれています。
 スーツやジャケットの生地に杉綾というものがありますがこの名前を知っている人はほとんどいないと思います。ヘリンボーンというとお分かりの方が多いことと思います。
 

 この柄はニシン(herring)の骨(bone)を図案化したものです。
 このように、ニシンは食料以外にも私たちにとって身近な存在です。この雑学を肴に加え、旬のニシンを賞味していただければ幸いです。

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