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2017年09月15日

光センサの仕組み

 函館に赴任してから、早いもので3年が過ぎました。今回は、函館「マリン ラボ」で技術開発を進めている、海洋環境モニタリングシステム「ウミール」に使われている光センサの仕組みについてご紹介致します。

 光センサには、ワイヤセンサや近接センサなど多くのものが開発されていますが、「ウミール」では光水位計(図1)という水温と水位(圧力)が測定できるセンサを使用しています。


図1 光水位計

 

 光センサの一番の特徴は、センサを駆動させるために電力を必要としないところです。

 図2は光ファイバケーブル(シングルモード(MM型))の断面です。ポリマー被覆の内部は、光が伝搬する“コア”と呼ばれる部分と、その周辺を覆う同心円状の“クラッド”と呼ばれる部分の2種類の透明な誘電体(ガラスやプラスチックのように導電性のない物質)から構成されています。クラッドの屈折率をコアのそれよりも少し(0.2〜3%) 小さくすることにより、光の全反射現象を利用して光信号をコアの中に閉じこめて伝送します。このため、低損失で長距離の伝送が可能となります。


図2 光ファイバケーブル断面

 

 光水位計の中には、FBG(ファイバ・ブラッグ・グレーティング)という光センサが使われています。FBGの構造は、図3に示す様に光ファイバケーブルのコアに回折格子(光を回折させ干渉の重なりを発生させる)が刻まれたもので、回折格子の間隔に応じて特定の波長の光を反射する性質を持っています。FBGの部分に、温度変化または圧力変化が生じると、回折格子の間隔が変わりこれに応じて反射する光の波長も変化します。この光の波長の変化を測定することにより、温度や圧力を計測することが可能となります。


図3 FBGの構造と測定原理

 

 海上では、安定的に電力を確保することが大変難しいことと、電線ケーブルを使用した観測システムでは保守面でリスクを伴うため、この光センサを使用した観測システムのメリットは大きいと考えます。一般に普及している電気式のセンサに比べ、光センサはまだ高価ですが、函館での実証試験を重ねることで観測システムとしての有効性を高め、そしてウミールの普及を目指したいと思います。

 

 

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