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2016年03月16日

春の訪れ

 徐々に春めいてきました。皆さんはどのような時に春を感じますか?私は仕事柄でしょうか、海水サンプルを顕微鏡で覗いている時に春を感じます。

 気温の上昇と日照時間が増加してくるこの時期、陸上では植物が芽吹いてきます。これと同様に海の中では冬の間に海水が混合され、栄養塩類(窒素、リン、ケイ素)が表層域にも行き渡り、それに水温上昇、日照時間の増加という条件が合わさって植物プランクトンの増殖(ブルーム)が起こります。この現象は春季ブルームと呼ばれます(エコニュースVol.182『植物プランクトンが欲しがる微量なモノ』をご参照ください)。

 春季ブルームを迎えたこの時期に海水サンプルを顕微鏡で覗くと、珪藻類(大きさ約0.3-0.4㎜)が多く出現します。これは緑色に映えていて目にやさしい印象を受けます。
 ただ、この珪藻類と同等の大きさの対象物を分析している人にとっては、珪藻類は器具に纏わりついてイライラのもとかも知れません。私の分析対象物はこの珪藻類よりも大型であるため、顕微鏡の視野を通して春到来を感じています。
 春は確実に近づいて来ています。
 


Coscinodiscus wailesii
等の珪藻類

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