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2016年03月08日

ブリと温暖化

 2015年8月17日発行のエコログ「ナブラ」で「これも温暖化の影響でしょうか?」と書きました。今回は「ブリと温暖化」について一考察。

 北水試だより83(2011)※1には「最近は温暖な時期にあり、ブリがより北の海域を回遊するようになったため、積丹半島周辺へも来遊するようになったと考えられます。」と記載されており、海水温が高くなると北海道でもブリが獲れるようになると考えられます。

 そこで積丹半島周辺の後志振興局管内のブリの漁獲高(1991~2014年)※2を見ると、近年はウナギ登りに漁獲量が上昇しているのが分かります。


 

 また水温はどの様になっているでしょうか?
 
後志沿岸も含まれる日本海北東部の水温(1901~2014年)※3を見ると1950年以降は上昇傾向にあることが分かります。


平年値は1981~2010年の30年間の平均値

 では同年代のブリの漁獲量と水温のデータを重ね合わせてみると


 

 海面水温平年差がプラスに振れた時にブリが多く漁獲されている様に見えますが、皆さんはどの様に考えますか?

 将来は再び1920~1940年代のように海水温は下がるのでしょうか?
 
それとも上がり続けるのでしょうか?
 


小笠原諸島兄島瀬戸 1981年3月1日撮影

 このまま水温が上がり続けると北海道に熱帯魚が定着するのでしょうか!?
 

<参考文献>
※1 佐藤充(2011)積丹半島に来遊するブリについて. 北水試だより, 83 1-4.
※2 “データベース検索”. マリンネット北海道.<http://www.hro.or.jp/list/fisheries/marine/h3mfcd0000000ge0.html>
※3 “海面水温の長期変化傾向(日本海北東部)”.気象庁.
<http://www.data.jma.go.jp/gmd/kaiyou/data/shindan/a_1/japan_warm/cfig/data/areaG_SST.txt>

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